代表取締役
片野 圭二
株式会社 アイカムス・ラボ
経営課題への的確なアドバイスはもちろん
金融機関の視点から子会社やパートナー会社へのサポートも。
投資を元にチャレンジへの意欲も高まっています。
岩手にライフサイエンス産業を根付かせるべく
IPOを視野に入れた事業展開を目指します。
岩手大学発のベンチャー企業としてスタートした弊社は、プラスティック製マイクロ歯車の研究開発をベースにマイクロアクチュエーター(小型減速機)をリリース、一眼レフカメラや測量機などへの採用を契機に量産化に取り組んできました。会社設立10年目となる平成25年には初の自社商品・電動ピペット「pipetty」を皮切りに世界初のBluetooth搭載ピペット「pipetty-Pro」をリリースするなど、保有するマイクロメカトロ技術をコアに各種ライフサイエンス製品を次々に開発・製造しています。
創業当初から、岩手に根ざしたモノづくりを志向するなかで気づいたのが、ライフサイエンス産業の可能性でした。そこで弊社では技術開発を進めると同時に、生命科学などの専門分野の研究開発に関わる人材育成にも取り組んできました。平成26年には東北のライフサイエンス機器の産業集積を目指す産学官の連携体「TOLIC(Tohoku Life science Insutruments Cluster)」が発足し、力を合わせて産業の活性化と海外販売チャネルの獲得に取り組んでいます。さらに平成28年には海外マーケティング販売会社「TOLIMS」を設立、pipettyを中心に各種ライフサイエンス機器の輸出をはじめています。平成30年には医療機器に関する国際マネジメント規格・ISO13485の認証も取得しました。
令和2年4月には、盛岡市の盛南地区に誕生した研究施設「ヘルステック・イノベーション・ハブ」へ移転。TOLIC参加企業や関係機関とのネットワークを活かし、ここ盛岡を拠点にしたヘルスケア産業の拠点づくりが本格化しています。このようにベンチャー企業が中心となって産業集積をはかる事例は全国的に見ても非常に珍しく、新たな地域価値を創造する産業イノベーション事例として注目されています。
岩手にライフサイエンス産業を根付かせるには、市場からの人材や資金調達が必要であり、弊社ではIPOを視野に入れた事業計画を策定、平成27年にいわぎん事業創造キャピタルの投資をいただきました。
ハンズオン型ファンドのメリットとしては経営課題に対するきめ細かなサポートを受けられることで、キャピタルには月に1、2度の経営会議をはじめ定例会議やTOLICにも参加いただいており、金融機関の視点から弊社の子会社やパートナー会社へのサポートもいただいています。ベンチャー企業にとって資金調達はときにリスクを伴いますが、投資という枠組みがあることでチャレンジのハードルも下がります。またファンドの出資により、金融機関をはじめ投資先とのマッチングなどネットワークが広がりました。今後とも新たな事業に取り組み、10年以内には上場を目指しています。
pipettyからスタートしたライフサイエンス機器の開発も、今や電動ディスペンサー「Tofutty」や「マイクロチューブポンプシステム」など製品ラインナップが増えています。この自社ブランドビジネスを海外展開することで、さらなる企業成長を目指していきます。TOLICとしてもパートナー会社との協力と連携を密にして、岩手にヘルステック産業集積を実現したいと考えています。
昨年度は、ドイツで毎年開催されている世界最大の医療機器見本市「MEDICA」に岩手の高校生2名を派遣し、最先端の医療事情を直に体験してもらいました。岩手の未来を担う若い世代の働く場を確保すること、そして岩手に暮らしていても世界最先端の仕事ができるということを証明すべく、さらに創造的なモノづくりに邁進していきたいと思います。
企業名 | 株式会社 アイカムス・ラボ |
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代表者 | 片野 圭二 |
郵便番号 | 020-0857 |
住 所 | 岩手県盛岡市北飯岡二丁目4番23号 |
電 話 | 019-601-8228 |
F A X | 019-601-8227 |
企業ホームページURL | https://www.icomes.co.jp/ |